翌日、お昼ご飯は、気仙沼復興商店街内「あさひ寿司」さんで復興スペシャル(ふかひれ付き)1,500円。回ってないお寿司屋さんは久しぶりです。真ん中の右端がふかひれのお寿司ですね。ふかひれの味ですか? うーんと、ふかひれ自体には味は付いていないじゃないですか。なので、こんな感じかー。という感想です。・・・すいません。河豚とか松茸に近いものがあるかもですね。
さんま寄席は13:30開場。駅から歩いて、小高い山の上にある気仙沼市民会館まで歩きます。
1100人のお客さんでロビーが賑わっています。地元物産とか、志の輔さんのDVDとか売っています。僕はこのさんま寄席のオリジナルTシャツを買いました。船の大漁旗がモチーフとなったアイボリーのきれいなTシャツです。
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満員のお客さんの前に、まずは糸井重里さんの登場です。この時の拍手のつぶの揃い方や長さから、おお、ここのお客さんはちょっと違うぜ。という印象を受けました。みんなの期待感が拍手のテンションに現れています。
糸井さんの挨拶で「みなさん今日は笑っていいんですよ」というフレーズがあったり、気仙沼市長の挨拶でも、「今日は普段のことを忘れて思いっきり笑いましょう」という、気仙沼の方々の日常に抱えているしんどさが伺いしれるような言葉があったりしました。
まずは立川談修さんによる「目黒のさんま」、続いて志の輔さんの「親の顔」。ばかな子供のテストの回答をめぐっての、お父さんと学校の先生のドタバタコメディーという感じの話です。この噺のマクラで出たんだったかな。人は何のために勉強するのか。人生で少しでも多く笑うことができるようにするために勉強するのだ、という言葉は印象に残りました。
続いて、休憩をはさんで、糸井さんと志の輔さんのこたつトーク。舞台にこたつを用意してのトークタイムです。今回のさんま寄席の企画趣旨とか経緯などの話を、面白おかしく語ってくれます。
そして人情噺の「中村仲蔵」。
・・・これがとにかく凄かった。終わったあともお客さんどうしで、「いやあ、すごいものを見ましたねえ」と興奮しながら語り合いました。
どんな噺なのか、具体的にどこがどう凄かったのかは、とても文章で書き表すことはできません。ただ、チケットが5分で売り切れる落語家だということの意味は合点がいきました。もしまた、志の輔さんの噺を聞くことができる機会があれば、万難排してはせ参じたいと強く思います。ミュージシャンズ・フォー・ミュージシャン、音楽家のための音楽家、というフレーズがありますが、志の輔さんもまさに、そんな存在だなあと感じました。
興奮冷めやらぬ空気の中、フィナーレは三陸地方の漁師の労働歌「どや節」です。みんなで手拍子をしながら歌に聞き入ります。なんだか、途中、ラップみたいになるパートもあって、面白かったです。
最後にみんなで記念撮影をして終了。
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その後、市民会館の中ホールで、お客さんも参加する打ち上げ会がありました。気仙沼のお酒や食べ物が用意されていて、糸井さん・志の輔さん・市長による鏡割りと乾杯、地元の気仙沼八幡太鼓ジュニアチームの演奏がありました。ここでもわかめ、めかぶ、イカの塩辛などが絶品でしたね。
15年前の会社の同期の子に会うというビックリする出来事があったりしました。よく僕の顔、覚えてくれていたよなあ。
近くにいた女の子と乾杯をして、写真を撮ってもらって、お話をしながら一緒に美味しい物を食べていました。打ち上げが終わったあと、その子のバスの時刻までまだ時間があるということなので、もう一回復興商店街に行って、飲もうということになりました。
そうしたら、商店街の入り口のところで、女の子に「落語会の方ですか?私ひとりなんですが、よかったらご一緒しませんか?」と声をかけていただいて、3人で魚介料理の「大漁丸」で乾杯!
お二人は東京から来ていた方でした。同じさんま寄席を体験したというのもそうなんですが、そもそもお互いにほぼ日のファンなので、とてもお話がはずみました。共通の話題も多く、似ている価値観や趣味指向を持っているように感じ、初めて会ったのにとても親近感を覚えました。
聞いたことのない変わったメニューがいっぱい。これは「もうかの星」という、モウカ鮫の心臓の刺身。すこし歯ごたえのあるレバーのような、魚の刺身のような歯ごたえで、酢味噌に付けて食べます。美味!
これは「まぐろの目玉のカマ」でしたっけ。目玉の周辺の部位の刺身です。ほか、「まつも」という海草とか、マンボウやくじらの刺身もありました。
途中で気仙沼在住の方も、ご一緒になりました。
左の奥が僕で、右の奥が商店街の入り口のところで声をかけてくれた方。右の手前がそのお友達の気仙沼の方。左手前が、気仙沼の齋藤茶舗の息子さんであり、アーティストの斉藤道有さん。「3月11日からのヒカリ」という震災追悼プロジェクトのリーダーもやられていた方です。
短い時間でしたが、旅の最後に気仙沼の方とお話できたのは良かったです。齋藤さんは、あまり魚には手を付けずに、ポテトフライを美味しそうに食べていたのが、そういうものかなーと面白かったです。
落語会で、糸井さんや市長がこんな挨拶をしてたんですが、やっぱり今の気仙沼の皆さんも、なかなか笑えなかったりしますか? と聞いてみたら、いや別にそんなことないですよ。笑ってますよ、との答えでした。そうですか、それは良かった。少し安心しました。と僕も返したのですが、今思えば、ひょっとしたらそういう風に答えていただいたのかもしれないですね。
被災地に限らずですが、人間、楽しいことや笑えることがないと、毎日つらくて苦しいだろうなと思います。気仙沼の人達が、心の底から笑えるようになる日が来ることが、復興を遂げたということなのかなと、ふと思いました。
飲み終わった後、お車でビジネスホテルまで送っていただきました。ありがとうございます。齋藤さんに、今回の旅をブログに書いて、岡山の人に気仙沼に行ってみなよ、良い所だよとオススメしておきますね! と言いました。じゃあ、岡山から来た人を数えておきますねと、ニコニコと笑っていただきました。
岡山からはちと遠いですが、食べ物は美味しいし、仙台市内ももっとじっくり見てみたかったです。緑あふれる暖かい季節も魅力的です。不謹慎を承知の上で言いますが、今の被災地の姿を、実際に見ておけるチャンスは、今しかないと思います。被災していないエリアの人間として、それは意義があり、興味深い旅行になるものと思います。
楽天トラベルで、飛行機と宿泊のセットプランを検索するのが、一番リーズナブルな方法ではないかと思います。ちなみに今回の僕の場合、交通と3泊の宿泊で、約57,000円かかりました。
ちょっとだけ勇気を出して、出会った色んな人に声をかけてみたら、旅がすごく面白くなりました。出会った後も引き続き、twitterでつながることも出来ますしね。
帰路の電車のなかでiPodで聞いた「くるり」の「ハイウェイ」は良かったですね。東北、また来てみたいと思います。こんどは暖かい時に。
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気仙沼においで頂きありがとうございました。
さんま寄せ、凄かったですよね~。
気仙沼は、海と山の両方が楽しめます。
もし、お時間取れるようでしたら、今度は山からの景観も楽しんでって下さい。
6月の上旬には、「徳仙丈」という代々地元の方々に守られてきた人の高さ程もある50万本のつつじが自生している場所があります。
山二つ分の見応えある場所です。
またみなさまとお会いできる日を楽しみにしてますね。
この度は、遠いところ来て頂いて本当にありがとうございました。
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いやあ、まだ旅の余韻が続いています。
夏の気仙沼、良さそうですね!
ほぼ日さんも、何かまた企画をやるかもという含みもありましたので、それにも期待しております。
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夏といえば、気仙沼みなと祭!
昨年は、震災で開催できなかったけど、今年はご支援頂いた感謝を込めて、張り切って開催する予定です!
全国の皆さんと「はまらいんや(直訳すると、一緒に輪の中に入りませんか…かな英語だとShall we dance?)」
踊れたら最高に素敵ですね。
期待してます!
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旅日記を楽しませていただきました。
妹家族が気仙沼市唐桑というところに住んでいます。今日は子ども達を連れて東京に里帰りしてきます。こうして双方から行き来できるようになって嬉しいです。
さんま寄席、行きたかったなぁ~!気がついたら、チケット完売してまして。。。
写真もいっぱいでとても読みがいのある日記でした。
楽しませていただきました。
ありがとう。
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すてきな旅日記でした。
たぶん、当日会場入る前に会って話した方ですよね?(私たちは東京からの女子2人でした。)
すごく楽しい会でしたし、気仙沼の人のやさしさにふれられた素敵な旅に私もなりました!
旅を思い出せる素敵な日記でした。ありがとうございます(^O^)
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あ、あの時のお二人! どうもどうも。
お褒めいただき、ありがとうございます。
皆様から「私も行ってみたくなった」というお声をいただくと、がんばって書いて良かったなあーと思いますね。
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twitterのハッシュタグから、素晴らしい旅日記読ませていただきました。ありがとうございます。
「東京から来たバスで帰った女の子」
が゛私の友人なのです。自分が気仙沼人でありながら、今回落語会のお手伝いをさせていただいていたので、
(受付とどや節におりました。打ち上げは別会場の方でしたが^^;)
全然気仙沼案内も出来ず、一緒に乾杯も出来ず、だったのですが、
こうやって寄席の後に、楽しく過ごしていたと、様子を読ませていただくことが(偶然ですが)出来て、嬉しかったですー。
また気仙沼に是非来てくださいねー。
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おお!こんどはあの彼女のお友達さんですね。気仙沼にお友達がいるって、そういえば言っていましたね。
会の運営、ご苦労様でした。おかげさまでとっても楽しい時間を過ごせました。
また気仙沼に行くとき、タイミング合えば、彼女もまじえてごみんなで一緒に乾杯できるといいですね~。