社日の計算方法について

春分または秋分に最も近い戊(つちのえ)の日が社日となります。ただし戊と戊のちょうど中間が春分・秋分の場合(つまり春分・秋分が癸(みずのと)の日となる場合)は、

(1)前の戊の日とする
(2)春分・秋分の瞬間が午前中ならば前の戊の日、午後ならば後の戊の日とする。

という二つの方法があります。
一般的には、(1)の方式を採用しているカレンダーや暦が多いようですが、アラクネカレンダーでは、(2)の方法を採用しています。

公式な社日の算出方法が公的機関などにより定められているわけではありませんが、現在、天文や暦に関しての権威である国立天文台の暦計算室の記事によりますと、

・貞享暦から明治7年暦までは前をとることになりました。(1685~1874年)
・明治14年暦(1881年)以後は、春分・秋分が午前中ならば前を、午後ならば後をとるようになりました。
とあります。
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FBBA8C0E1A4C8A4CFA1A9.html

つまり、近代になって精密な天体の観測が可能になり、春分・秋分の瞬間が、午前か午後のどちらであるかを正確に分かるようになったので、どちらがより春分・秋分に最も近い戊の日かを判定できるようになったということです。

社日とは、土の神様に豊作を祈願し感謝するお祭りです。現在、社日のお祭りとして有名なのは、福岡の筥崎宮で開催されている春季・秋季社日祭ですが、こちらの開催日は、(2)の方法を採用しているようです。福岡県神社庁発行の「神社廳暦」に従っているとのことです。

福岡県神社庁では、この社日に関するコラムを掲載しています。
https://fukuoka-jinjacho.or.jp/column/%e6%9a%a6%e3%81%ae%e3%81%8a%e8%a9%b1/

上記の、暦計算室の記事、筥崎宮の社日祭の開催日、を主な根拠として(2)の方法を採用いたしました。

1件のコメント

  1. 今年も、2024年度版をDLさせていただきました!
    ありがとうございます。
    生活になくてはならないアラクネさんのカレンダーです。

    去年、次月の週が1段多いかな…とちょっと思ったのですが、
    結局、そこにメモを書きまくるようになり、やはり必要でした笑

    そして、老眼が始まり、「濃色」に移行し…
    年月を感じる今日この頃です。

    アラクネさんの益々のご活躍をお祈りしています。
    すこし早いですが、良いお年をお迎えください。

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