六曜の起源は、中国宋~元の時代に成立した百科事典「事林広記」に記された時刻占い「六壬時課」にあります。当初は六曜ではなく六壬という名称で、大安・留連・速喜・赤口・将吉・空亡の六つでした。その後、鎌倉時代末頃に日本に伝わると、次第に名称や解釈が変化していき、1830年頃(天保)には、日本独自の歴注(暦に記された吉凶や禁忌を示すもの)として完成されました。
しかし、江戸末期になるまでは、官暦(公認のこよみ)や民間のこよみでは紹介されず、ほんの一部に知られている程度だったようです。
ところが、江戸時代の終わり頃から流行りだし、特に太陽暦が採用された1872年以降から広く知られていくようになります。その後、第二次世界大戦中の統制で一時はなりをひそめますが、戦後に暦の出版が自由化されると再び大流行していき、現在に至っています。